国産キャットフードの原材料欄を確認すると「家禽」、「家禽ミール」、「ミートミール」、「サーモンミール」、「チキンミール」、「フェザーミール」などの表記があるのを一度は見たことがあると思います。肉類(ミートミール、チキンミール)などと表記しているケースもあります。これらの原材料がなんだかよく分からずにキャットフードを購入していませんか? それではいけません。愛猫に与える食事の原材料が何なのかをしっかり理解した上で購入するべきです。猫の健康を守れるのは飼い主のあなただけです。そこで今回は、キャットフードの原材料に含まれる家禽ミールなどの情報について危険性なども踏まえて徹底解説していきます。
キャットフード原材料の各種ミールの特徴
まず、最初にキャットフード原材料に表記されている各種ミールの特徴について紹介していきます。まず、最初に各種ミールの内容を理解することで原材料をしっかり確認する力を身につけることができます。なお、ここで紹介している情報は大手ペットフードメーカーのお客様相談室に情報提供を求めた上で回答いただいた情報を当サイト独自の視点で紹介しています。全てのメーカーが同じ定義でキャットフードを製造しているわけではありません。あくまで各種ミールの理解を深めるという認識で情報を参照してください。
家禽ミール(家禽)
キャットフードの原材料に表記がある家禽ミールはチキン・ターキー(鶏・七面鳥)などの動物性食材を使用していることを意味します。心臓、肺、腎臓などの臓器などを使用している原材料です。調理加工の段階で産出される家畜の羽、血液、口ばしなどの肉副産物は含まれません。(メーカーによっては含まれるケースもゼロではありません)これらの動物性食材を加熱処理して粉末状(パウダー)にした原材料となります。効率的に動物のタンパク質を抽出してキャットフードのタンパク質比率を高めることにつながります。体内への吸収率で言うと新鮮な生肉に劣ってしまうデメリットがあります。
ミートミール
ミートミールは、家畜の種類を限定せずに様々な家畜の食肉、内蔵、骨などを加工して粉末状にした原材料を指します。自社の工場で厳格な管理の元、肉副産物(動物の羽、血液、口ばしなど)を完全排除して製造して4Dミートを使用しない良質なミートミールもあれば、他社の工場で製造して粉末状になったミートミールを仕入れて自社工場でキャットフードを製造しているケースもあります。全てのキャットフードが一律で同じ原材料を使用しているわけではない点に注意が必要です。仕入れているミートミールに肉副産物(羽、血液、口ばしなど)が配合されているケースはほとんどないのでご安心ください。
フィッシュミール
ミートミールとほとんど同じ概念の意味です。魚の種類を限定せずに様々な魚の食用部分、内蔵、骨などを加工して粉末状にした原材料です。ミートミール同様、他社で仕入れたフィッシュミールを使用しているキャットフードはどのような原材料を使用しているか確認することが難しいです。当たり前の話ですが、仕入先や原材料の配合は企業秘密だからです。全ての手法を公開してしまったら全く同じキャットフードを誰でも製造できてしまいます。コカコーラのレシピが門外不出な理由と全く同じと言えます。ミートミール同様、フィッシュミールという表記だけで粗悪な原材料と決めつけることはできません。
チキンミール
上記のミートミールと同じで鶏肉に限定した動物性食材の食肉や内蔵、骨などを加工して粉末状にした原材料です。上記のように肉副産物が配合された工場のチキンミールを仕入れて自社工場で製造していることもあれば、良質なチキンの食肉部分を使用してキャットフードのつなぎとして粉末パウダーに加工しているケースもあります。チキンミールが粗悪な原材料とは一概に言えません。チキンミールを使用しているキャットフードは当サイトで110種類以上のキャットフードの原材料を独自調査しましたが、概ね3割〜4割のキャットフードで使用されているケースが多いです。
サーモンミール
サーモンの食用部分、骨、皮などの加工して粉末状にした原材料です。サーモンミールが使用されているケースはとても多いです。新鮮な骨抜き生サーモンとサーモンミールを使用しているキャットフードも多数存在します。ミートミールやフィッシュミールとは異なり、純粋にキャットフードのつなぎとしてサーモンミールを使用していると考えるのが一般的と言えます。
フェザーミール
名前の通り、食用の鶏肉などを加工する際に産出される羽のみを高温で蒸して乾燥させて作られる粉末。タンパク質が豊富でキャットフードの原材料に使用されるケースもある。ただし、フェザーミールと表記するケースはとても少ないです。多くのメーカーではミートミールというひとくくりで原材料を表記するケースが圧倒的に多いです。
大豆ミール
大豆から脂肪分を抽出して残った大豆カスを粉砕して粉末状(パウダー)にした原材料です。大豆アレルギーの猫ちゃんは安全のために避けた方が良いでしょう。大豆ミールもキャットフードのつなぎとして活用されます。健康なオーガニックフードなどを好んでいる飼い主さんにとって大豆ミールはあまり推奨されていないと言えます。
家禽ミールは危険なの?
上記で紹介したことをまとめると危険性がある原材料を使用しているキャットフードも存在します。ただし、4Dミートのような劣悪な原材料を使用しているケースもあるので、原材料の安全性を追求するなら1Kg2,000円以上のプレミアムキャットフードを選ぶと間違いありません。家禽ミール、チキンミール、フィッシュミール、ミートミールなどが危険なのかを判断するのは飼い主であるあなたです。それぞれの使用している素材を確認するのも良いですが、レシピは企業秘密にもなってくるので確実に回答を得られないケースもあります。
4Dミートって何?
4Dミートという言葉を聞いたことがある飼い主さんは多いと思います。何かの肉の種類と思っている方もいると思いますが、それは大きな間違いです。4Dミートとは、簡単に言うと何らかの病気にかかっている動物、障害があった動物、病気や事故などで亡くなってしまった動物の肉などを総称して4Dミートと言います。これらの食用に向かない動物の肉を加工してキャットフードの原材料に使っているケースはゼロではありません。これも豆知識として覚えておくと良いでしょう。
キャットフードの原材料を確認する上で大切なポイント
最後にキャットフードの原材料を確認する上で大切なポイントを紹介していきます。
原材料が明確に記載されている
各種ミールはキャットフードのつなぎとしてパウダーを使用できる点や粉末状にしてタンパク質を抽出できるメリットがありますが、やはり新鮮な生肉を使用しているキャットフードと比較すると体内へのタンパク質摂取量は負けてしまいます。生肉チキンなど原材料が明確に記載されているキャットフードを選ぶと良いでしょう。また、原材料欄の一番最初に記載されている素材がもっとも多く使用されている原材料です。ここが魚や肉などの動物性食材を選ぶと良質な動物性タンパク質を確保できます!
値段が安いキャットフードを選ばない
1Kg300円前後の安いキャットフードは合成添加物が配合されていたり、タンパク質の吸収率が低い植物性タンパク質が使用されています。動物性タンパク質中心の1Kg700円以上のキャットフードを選ぶと良いでしょう。穀物完全フリーのプレミアムキャットフードを選ぶと動物性タンパク質の比率が高い上にアレルギー対応もされているフードが多いので、アレルギーが多い猫ちゃんにも推奨できます。
合成化学物質不使用を選ぶ
合成添加物は猫の体に害を及ぼす可能性があります。人工調味料、人工着色料、合成酸化防止剤は使用していない製品を選びましょう!下記の記事で110種類以上のキャットフードを独自調査して、合成添加物が配合されているフードに目印をつけているので、参考にしてより良いキャットフード選びをしましょう!
⇒⇒110種類以上のキャットフードの比較一覧表! 価格と主原料と安全性を一覧で確認できます。
まとめ
いかがだったでしょうか。キャットフードの原材料で使用されている家禽ミールなどの各種ミールについての情報をまとめて紹介しました。キャットフードを選ぶ上で原材料を確認することはとても重要です。各種ミールには粗悪な原材料を使用しているキャットフードも存在するので、避けたい所ですが、良質なミールを使用しているキャットフードもたくさんあります。もし、確実に良質な原材料を使用しているキャットフードを愛猫に与えたいなら「チキン生肉」、「骨抜きサーモン」など私達人間が食べる表記で書かれた原材料を使用しているキャットフードを選ぶと良いでしょう! 下記の記事で110種類以上のキャットフードを比較した上でおすすめのフードを一覧で紹介しています。ぜひ、チェックしてみてください!
⇒⇒110種類以上のキャットフードからおすすめできるドライフードをランキング形式で紹介しています!